もし、俺の命が永らえることが出来たら

彼に伝えよう「好きだ」って


嫌わてしまったら、悲しいけれど

それでも、何も言わずに後悔するより良い事だ。


だから、俺は伝えるよ。



「好き」だって






もし、俺が消えることがなかったら

皆に伝えよう「ありがとう」って


あのままの俺じゃ・・・絶対に最低な奴だったから

何度言っても足りないくらいのこの言葉を

俺は、皆に伝えよう


「ありがとう」って言葉を









でも、叶うならば、「もし」なんかの言葉じゃなくて確定された「絶対」が良かったな


うん・・・でも。




・・・・それで、良い。

もし、俺の命が永らえる事がなかったら

彼に好きだって伝わらないけれど

居なくなってしまう奴の言葉は重い。

もしそれが、愛の告白だったりしたら尚更







だから・・・・もし・・・・・生き永らえる事が出来たなら、伝えるんだ。




「大好きだよ。とっても」って




ガイに言うんだ。






・・・・早く、その日が来ると良いな。






























パラパラと日記を捲る。それは持ち主のもう存在しない日記だ。
何度も、書き直した後だとか、食べ物を溢した染みだとか


涙の跡が残る、取り残された遺物

その涙の跡を塗り替える様に、己の流す涙が落ちて、インクを滲ませる



「ルーク・・・ルーク・・・!!!」
持ち主の名前を呼んでも、答えてくれたりなどしない。
それでも、名前を呼ばずにいられなかった





この紙の中で、彼は俺を思ってくれていた。どうしようもなかった、こんな俺を


大好きだと、言ってくれた


一方的な愛情だと思ってたのに、ルークも同じ思いを感じていてくれたのに



それなのに、何もかもを知るのは事後でしかないのだ。


彼の、ルークの思いを知ったのに


ルークが居なければ意味が無いじゃないか














暖かみも何も感じない無機質なノートを胸に抱きしめる

何を思い描いてこの日記を記したのか

何を感じてこの日記に託したのか



この日記は教えてくれない。
たとえ、お前がずっと使っていた日記だったとしても、この紙の集まりはお前を教えてくれない



この本の持ち主の体は帰ってきたのに、それは彼ではなくて
この日記の行く先は未だに決まらない。






「どうして、お前だけ、帰ってこないんだよ!!!!」














「もしも」のお話
お前の言うとおりだ。昔よりも更に、お前を思う気持ちが強くなるんだ
・・・・どうしようもなくお前が愛しいよ





「お前は、居ないけど・・・な」





















メモ
帰ってきたのはルークであると信じたい。でもこの日記を読んで
彼はもう居ないと本当の意味で知る。所属、ルークの僕。ガイ(違)

アッシュなのか、本当はルークじゃないのか?みたいな気持ちです。
でも、やっぱし彼の知るルークでは無くて・・・ね。事後に知る思いというほど、後悔するものはございません。
それが愛だとかなら尚更・・・・。