「俺は・・・戻ってきた・・・」
甦る。憎しみ、悲しみ。
何よりも鮮明に刻み込まれているのは憎しみだ。
それは真っ黒なペンキのようで、こびり付いてもう取れたりしない
(どうだ。アッシュ。これが俺の苦しみ。お前には判る事なんて絶対なかった筈のものだ)
(これを待っていたんだ。この瞬間を。俺とお前が一つになる瞬間を)
(ルーク・フォン・ファブレ・・・・これが貴方の体から抜き取られたモノの生きてきた中での思い出だ・・・・)
(苦しめば良い。なぁ・・・ルーク)
「っ・・・」
頭を抱え込む。
心を掻き乱すのは、俺自身の憎しみと、あいつらへの憎しみ
さぁ、ルーク。
「選ばなければ。」
そうだよ。ルーク。お前はルークなんだろう。
あいつらが憎くて仕方の無いルークなんだ。
「告げなければ」
そうだ、そうだよ。早くしよう。まずは俺の婚約者に告げて、愚かな裏切り者に告げて・・・
全てが終わってからも、まだ残っている。
自身への憎しみに苛まれて、狂ってしまうのもいいのかもしれない
「ルーク・・・!!!俺は、お前じゃ・・・無いっ!!!」
声に出してみるけれど、結局ソレは苦し紛れなものでしかなくて、意味を持たない。
(ルーク・・・どうしたんだルーク。お前はルークだろう)
余りにも酷い頭痛。
鳴り止まない警告音。
「俺は・・・ルークじゃ、ない!!!」
本当に?ならその体は誰のものだ。
ルークのものだろう。
その体はルークで、意識はアッシュであったとしても
でも、元を正せばお前がルークなんだろう?
なら、お前はルークじゃないか。
どうしたんだい。ルーク。お前はルークだろう
頭を抱えて倒れ込む。滲む脂汗。
「違う、違う。・・・俺は・・・っ」
誰だ。
お前は誰だ。
(ほら、早くしよう。じゃないと面白みが欠けてしまう)
さぁ、早くあの者達に
与えようよ。
苦しみを。
悲しみを。
取れる事の無い、痛みを。
そして、俺には償うことなんて出来る筈も無い罪をあげるからさ
「俺は、誰、だ」
道化が踊る
さぁ、一緒にヤリましょう?
メモ
訳・・・わからんっ!!!