何もかもを滅茶苦茶にして、もう跡形も判らない位壊してしまえば

楽になれるのか。





そんな事、ありはしないのに。












全てを壊して誰も何もが何かを言う前に
狂う様を見せ付けて

「さぁ、これが俺の本性だ。お前達の見ていなかった、知ることが出来なかった俺の全てなんだ!」


そう言って吐き捨てるのを想像する。

誰もが知らない、俺の中にあるどす黒い感情。

我儘?

傲慢?

子供?


それが、どうした?だったらどうなんだ。


そんなものが、俺の全てじゃない。
何を見て、俺たるモノを造り上げているんだよ。
一欠けらの側面?
そんなもの、俺がお前達の前で見せた部分でしかないじゃないか。

あぁ、そうか。そんなものでしか、人間は人たるものを計れないんだった!

そうか、馬鹿なんだ!!


お前達が、俺を馬鹿だと思うように。


馬鹿だと思って、自分自身はそうではないと、思っているお前達のなんたる愚かなことか。



馬鹿ではなく、愚者。


もっとも酷いじゃないか。



あははははは!!!!!!なんて、有様だ!
滑稽だ。滑稽!


その蔑んだ目を
その非難する目を
お前達も、浴びているというのに。


その事実にすら気付かずに生きる。



俺は、人間じゃないさ。そんなの、とっくの昔に気付いてた!

愚かなレプリカルーク?

愚かなのは、本当は誰なのか。
判っちゃ居ない。貴方が愚かだ。




ユリアの預言に縛られ、逃れるという口実を掲げる為に俺を利用する。



でも、よく考えてみな?
逃れようと預言に縛られ、預言を壊す為に預言に侵される。

あぁ、貴方もまた結局は預言に縛られ、逃れることの出来ない愚か者でしかない










「死んでくれ」そういわれたときすごく心地良かった。

あぁ、これが望まれることの悦び。


俺だけが、感じることの出来る歓び




他の誰でもない、アッシュでもない

レプリカの俺が望まれた。


死ねと
オリジナルの為の世界の為に死んでくれと

このレプリカだと蔑まれたこの命に請うんだ。あんたらは。

死んでくれという言葉と一対な


「助けてください」と


愚かなる世界の為に、俺は望まれた!!!












愚か者は誰か
ほら、どうした。頭を下げて請えよ。死んでくださいってさ。